雑誌『週刊 少年サンデー』 1975年9月28日号 
特別長編劇画 32ページ 関東大震災
  
小松崎茂

 状態 裂け折れ
order number: M024
price: \1,500 



めっけたのは、八月の終わりの暑い日。

ひやかし半分に古本屋のガレージセールを覗いてみると、
普段あまり出品されてない
70年代の週刊少年マンガが大量に出ていました。

こっちも好きなもので、面白そうなグラビアの特集はないかと
丹念に眺めていると(こうゆう時間が、なんとも幸せなんです)

目に飛び込んできたのは
「特別長編劇画32ページ!関東大震災」の太い文字。

その横に小さく作者の名前が、小松崎茂。

冒険活劇小説の挿絵やプラモデルの箱絵(ボックスアートと呼ぶようです)などで、少年たちの想像力をかき立て続けたきた
画家・小松崎茂が少年向け劇画も描いていたんです。


東京の下町・南千住に生まれた画家は八歳で被災しました。
その恐怖の体験をもとに、
大震災への警鐘や
流布するデマへの警告を
込めた迫真のドキュメンタリー劇画です。

炎から逃れようと隅田川へ飛び込んだ人々の悪夢や
焼野になった下町上空を複葉機(乙式一型偵察機)が飛ぶ大俯瞰の虚無感は、面目躍如。

最終ページに小松崎からのメッセージが
「これがボクの経験した関東大震災だ!!
こわいだろうが、すべて事実なのだ!!
今、こんな大震災が東京をおそったら、
こんなもんじゃすまないぜ!!
大震災は明日にも起こるかもしれない!!」

掲載されたから、すでに45年です。


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