描いちゃ消し描いちゃ消し 岡本喜八の絵コンテ帖
アトリエ出版
状態 裸本 少角ヨレ折れ 経年劣化
order number: M026
price: \18,500-
岡本喜八監督が自ら描いた映画「日本のいちばん長い日」の絵コンテ帖。
この本をめっけたのは、数年前、盛りはとうに過ぎたのに未だ蝉がうるさく鳴きやまない晩夏の午後でした。暑さで逃げ込んだ冷んやりとした薄暗い古本屋の片隅で手に取り、思わず「おっ!」口走り、体が熱くなったのを覚えています。自分にとってその夏のいちばん長い日になりました。
2時間30分に及ぶこの長編映画、描かれた駒は2000カットに及びます。映画を観たのは、40年以上前で、カット割りはもちろん覚えていませんが、パラパラめくると、蘇ってくるシーンがいくつかありました。
黒澤明の絵コンテを見ると、素晴らし過ぎて絵以上の映像が撮れるの?と尻込みしてしまいそうですが、岡本喜八の絵は、もの堅く、想像の余地があり、役者の演技も、色々と思い浮かべることができます。
喜八監督のコンテを初めて知ったのは、映画のプログラムでした。コンテといっしょにインタビューも載っていて、
「血しぶきを白土三平ばりにしてみたりずいぶん楽しみましたヨ」
と話されています。子どもの頃、漫画家になりたくて、少年雑誌にセッセと投稿したが一度も採用されず、あきらめて映画監督になったそうです。
まえがきの最後に、監督自ら「まかり間違って、後進諸氏の『俺ならこうする』のタタキ台になってくれれば、幸甚のいたりと思っている。」と書き記しています。映画監督を目指す方や映像に係る方にご購入いただければ幸いです。もちろん、喜八映画ファンの方でも。
15×21cm 422p
映画「日本のいちばん長い日」のプログラムのこと→
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