生命のふしぎ 少国民の科学8
星新一著
新潮社 1959 初版
状態 函シミヤケ
order number :M008-T
sold out
噂には、耳にしていましたが、ついにめっけました。星新一初の刊行本「生命のふしぎ」。
少年向けに書かれた科学解説書です。、処女短編小説集「人造美人」の1年前に出版されていました。星製薬を退職し、デビューまでの浪人期間中に執筆されたもののようです。
内容は、まえがきに「生命についてぜひ知っておく必要のあることがらと、生命についての最も新しい研究がどのような方面から、どのような方法でおこなわれているかをお伝えしようとした。」とあるように、当時の生命科学の成果をやさしく
解き明かしています。さらに著者は「だが、あなたがたは、この本を読んで、生命の理解が深まるにつれ、いままでわかったような気もちでいた”生命”が、かえってふしぎなものに思えてくるかもしれない。生命についての学問は、その研究がすすむほど、かえってたくさんのなぞが出てくるのだ。」と続きます。科学偏重ではなく、生きているふしぎからはじまり、人間のおかしさまで書きたかったのではないでしょうか。
また、嬉しいことに「空とぶ円盤」 「宇宙人あらわる?」といった章が、イラストや写真入り
で5ページも費やされています。星新一ならではでないでしょうか。 1 2
この本は、全十巻からなるシリーズで、そのシリーズ名がなんと「少国民の科学」。
「少国民」(笑) いいですよね。
星新一ファンはもちろん、研究家にとっても欠かせない一冊です。
なお、2000年に新潮社からオンデマンドブックとして、復刻しています。
http://www.shinchosha.co.jp/book/865012/
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