佐野繁次郎装幀本

 


New フランス料理の手帖
 辻静雄著 佐野繁次郎装幀
 鎌倉書房 昭和48年  第2版
状態 経年ヤケシミ劣化
order number: 006-K010
price: \2,200

辻調理師学校の校長、辻静雄によるフランス料理のレストランでの味わい方、楽しみ方。婦人画報」に、1971年7月号から翌年12月号まで連載した「食卓の周辺」などや雑誌などに書いた小文を集めたつめたものです。装幀は、手書き文字にパピエコレ、装幀も文章も洒落ています。213p

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料理のコツのこつ
  辻留 辻嘉一著 佐野繁次郎題字 磯田尚男挿絵
  婦人画報社 昭和51年  第11版
状態 カバ裏少シミ・袖にテープ跡 経年並
order number: 006-K009
price: \1,600

料亭「辻留」の辻嘉一が、いわしの辛煮や玉子豆腐、茶碗蒸しなど、家庭料理の代表的なものを選んで、料理のコツを伝授した一冊。佐野繁次郎の手書きの題字が、さまざまな形の醤油差しが並ぶ上に響くよう意匠されています。奇を衒わず、顔立ちが美しいデザインですね。序文に幸田文。223p

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魚介歳時記
  柳原敏雄著 題字/佐野繁次郎 扉絵/石川滋彦扉絵
  婦人画報社 昭和43年  第12版
状態 経年劣化 札跡 扉絵作家(石川)署名識語入
order number: 006-K008
price: \1,000

佐野繁次郎の題字は、寄れているようで、整っている不思議。
料理人の著者が、全国各地の漁港や河川、湖沼、水産試験場などを歩き廻って、自分の目と耳と舌で確かめ綴った随想集。同著者『山菜歳時記』も在庫あります。
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国鉄物語
 門田勲著  佐野繁次郎/装幀・カット
 朝日新聞社 昭和39年初版
状態 カバ裂け破れ ヤケ ダメージ大
order number: 006-K007
price: \500-


鉄道がイメージできるパピエ・コレです。表から裏へ線路が繋がっています。
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まぬけの効用
 高橋義孝著  カバー題簽佐野繁次郎
 文藝春秋新社 昭和31年初版
状態 シミ 傷み
order number: 006-K006
price: \800-

江戸っ子の著者の洒脱な随筆です。それにしても、横綱審議委員・委員長などの強面のイメージからして、「まぬけ」とは微笑ましいですね。
カバー表紙と背の題字が佐野繁次郎。「まぬけ」が、いかにも間が抜けていて、いい感じ。
因みに、扉の題字が尾崎士郎。二人の文字を比べるのも面白いです。
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 奥野信太郎編 佐野繁次郎装画
 春陽堂 昭和33年初版
状態 カバ裂け補修 古書店値札
order number: 006-K005
price: \1,200-

男性による女性についての文章をまとめたものです。編纂は、中国文学者・随筆家の奥野信太郎。「酒」に続く第二弾です。人選は、串田孫一、室生犀星、木々高太郎、岡本太郎、獅子文六、林忠彦、徳川夢声などなど、著述家だけでないのがいいですね。カバー絵は、パリの街角か? 題名の「女」の文字が、男からみて、恋しいものであり、厄介なものでもある矛盾がよく表れている気がします。
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料理のお手本
  辻留 辻嘉一
著 佐野繁次郎装幀
  文藝春秋新社 昭和33年初版
状態 カバーヤケ黄ばみ大・汚れ・縁傷み 見返し剥がし跡 本ヤケ
order number: 006-K004
price:\2,100
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京都の料亭「辻留」の店主・辻嘉一の料理本。
カバーデザインは、すべて手書き文字、黒と赤のコントラストが鮮やかです。
「・だしのとり方、おいしい御飯のたき方から ・焼もの、煮もの、お茶づけものにいたるまであらゆる調味のつけ方、かげん、料理のコツ一切がもりこまれている。材料が豊富で、面白くこれ一冊で、どなたでもちよっとした食通になれましょう。」 裏は小島政二郎の序から
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げいしゃわるつ・いたりあの
  有吉佐和子著 佐野繁次郎装幀装釘
  文藝春秋新社 昭和54年第7刷
状態 ビニルカバ 帯 経年劣化
order number: 006-K003
price: sold out


縦に並んだ A Ri Yo Si,Sが愛おしいですね。
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戀愛作法
  吉行淳之介著 佐野繁次郎装幀・カット
  文藝春秋新社 昭和33年再版
状態 カバー傷み ヨレ ヤケ 値札痕
order number: 006-H001
price: \1,200

キャンパス地に、油絵の具で描かれたカラフルなPour La'mourの文字。微妙にはみ出す大胆なレイアウトが、吉行の気ままな恋愛感を素敵に表現しています。
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士魂商才
 武田泰淳著 佐野繁次郎装幀
 文藝春秋新社 昭和33年第三版     
状態 函傷み 少背ヤケ 元パラ小破れ 値札痕
order number: 006-H002
price: \1,000


大胆な手書き文字が、これぞ、士魂商才 武田泰淳という感があります。函は、朱色の地に黒文字が鮮やかに。本は、黒の地に金で渋く決まっています。
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明治一代男
 柴田錬三郎著 佐野繁次郎装幀
 朝日新聞社 昭和38年 第一刷   
状態 カバー小口シミ ヤケ 傷み 値札痕  
order number: 006-H003
price: \900


ヘタといえばヘタ、味があるといえば味がある、佐野繁次郎の手書き文字。ヘタうまと言っていいのでしょうか。ここまで、手書き文字を大胆に使った人はあまり見当りません。(他には、ちょっと見ただけでは、佐野と区別がつかない同時代のマダム・マサコ、弟子にあたる花森安治などがいます。)そして、不思議なのは、佐野が描く抽象画や 素描、パピエ・コレに、この文字がピタッと決まることです。この装幀も、その例外ではありません。
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雁の寺
 水上勉著 佐野繁次郎装幀 
 文藝春秋新社 昭和37年 第十三刷 
状態 ビニカバ・帯 ヤケ 値札痕
order number: 006-H004
price: \1,000


佐野繁次郎は、水上勉の本にも数冊装幀をしています。この本では、抽象画を描いています。まだ、装幀家泣かせのバーコードがない時代なので、表紙から裏表紙まで一体になったすっきりした仕上がりのカバーになっています。(本をクリックすると見られます。)第45回直木賞受賞作。
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雁の死
 水上勉著 佐野繁次郎装幀
 文藝春秋 昭和37年 初版   
状態 カバー裏シミ袖折れ、少背ヤケ
order number: 006-H005
price: \1,500


佐野繁次郎による題字とパピエ・コレです。カバーの表紙と背表紙の題字が同じものを使っていると思っていましたが、よく見ると違っていました。さらに、本の表紙の文字までもが異なったものを使用しています。一見、同じ手書き文字でも、それぞれの条件に、やはりこの文字だなと思わせるところが驚きです。微妙に違う、3つの文字を、比べてください(本をクリック)。
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海の葬祭 
 水上勉著 佐野繁次郎装幀 新書版(ポケット文春)
 文藝春秋 昭和37年 初版   
状態 
order number: 006-H006
price: 1,200


文藝春秋のノベルス新書・ポケット文春にも数冊装幀を手がけています。
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事故 別冊黒い画集
 松本清張著 佐野繁次郎装幀 新書版(ポケット文春)
 文藝春秋 昭和44年 第11刷  
状態 並 
order number: 006-K001
price: \1,000


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陸行・水行
 松本清張著 佐野繁次郎装幀 新書版(ポケット文春)
 文藝春秋 昭和38年 初版   
状態 カバー傷み、ヤケ シミ 値札痕
order number: 006-H007
price: \800

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再入荷 風の花園
 船橋聖一著 佐野繁次郎装幀 
 講談社 昭和37年 初版   
状態 函 シミ
order number: 006-K008
price: \1,200

函にはカラフルな手書き文字。文字というより絵として扱っているようで、名状しがたい感覚です。
また、表紙は、同じ文字で色は金色、扉も同じ文字で墨になっています。

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モンローのような女
 船橋聖一著 佐野繁次郎装幀 
 文藝春秋新社 昭和39年 初版   
状態 函傷大 小さな角折れ数ページ
order number: 006-H009
price: \1,200

無理やり四角い紙に収めましたという、小学生の習字のような文字です。文字を見ているだけで、モンローのような女が目に浮かんできます。写真では、色味がうまく再現されていませんが、名前の部分は鮮やかな赤です。
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悉皆屋康吉
 船橋聖一著 佐野繁次郎装幀 
 創元社 昭和20年 初版 10000部限定   
状態 破れ傷大 蔵書印
order number: 006-H010
price: \1.800

悉皆屋とは、現代では着物の仕立て、洗い張り、しみ抜きなど、着物に関するさまざまな事を頼めるところですが、古くは、着物の布地に色を染める仕事を指していたようです。注文にそって染めるばかりではなく、色を編み出したりもしました。この仕事、一筋に生きた康吉の物語に、佐野繁次郎は和紙で装幀しました。題字も大胆さ影を潜める変わりに、職人の生真面目さがよく出ています。60年以上前の本なのでダメージは大きいですが、今ではそれが味わいになっています。物語を醸し出すのに、手触りも重要なファクターになりえることを知りました。

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悉とりかへばや秘文
 船橋聖一著 佐野繁次郎装幀
 新潮社 昭和41年 初版   
状態 函少黄ばみ 並
order number: 006-H011
price: sold out

日本的な数枚の布によるパピエ・コレです。写真では、色味が再現されていませんが、真ん中の赤い布は、鮮やかな真っ赤です。函の裏面にも、同じ布素材でコラージュされたパピエ・コレが載っています(本をクリック)

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青年の汚名
 大江健三郎著 佐野繁次郎装幀 
 文藝春秋 昭和43年 第四刷   
状態 函少傷 値札痕
order number: 006-H012
price: \1,000

函は、布と紙と絵によるパピエ・コレと手書きによる題字です。裏面もつながっています、ごらんください(本をクリック)。また、本体は白地に手書きの黒ラインが、表から裏へ有無を言わせない勢いで貫いていて、見事です。

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虹を掴む
 梶山季之著 佐野繁次郎装幀 
 文藝春秋 昭和41年 第三刷。   
状態 カバー傷3p程の裂け 日付名前
order number: 006-H013
price: \400

写真では、色味がうまく再現されていませんが、赤い部分は、鮮やかな金赤です。絵は、裏面へ繋がっています(本をクリック)。

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トイレッタ
 三宅艶子著 佐野繁次郎装幀 東郷青児カット 
 文藝春秋 昭和35年 再版   
状態 函、地に破れ 本は並
order number: 006-H014
price: \3,200

三宅艶子の著書には、女性の生き方や恋愛・おしゃれに関するものが多く、当時先進的な女性のひとりでした。この本は、ひとりの女性文筆家の日常をユーモラスに描いた十三話からなる短編小説集です。「道徳講座”植物的接吻”」「嬉しいけど邪魔がある」「味噌汁は恋のエネルギー」「女心を焦がす煙突掃除夫」その一つ一つの題名をみても、なんとなくとぼけた感じがでています。東郷青児のカットは、妖艶さを醸し出しています。装幀は、抽象画と題字。函裏面もご覧ください(本をクリック)。

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ある日、その人
 安藤鶴夫著 佐野繁次郎装幀 宮田重雄挿絵 
 婦人画報社 昭和37年 初版   
状態 並 値札痕 地に小さな印有
order number: 006-H015
price: sold out

真っ赤な地に、白い手書き文字のみ。ここまで胸のすく装幀は、見当たりません。著者安藤鶴夫の背筋がぴんと通った気性がよく表れています。本の内容は、芸能紳士録。著者、挿絵画家、装幀家が三位一体となった痛快な読み物です。発刊当時の著者へのインタビューと書評の新聞切り抜きが挿みこまれています。

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料理のコツ
 秋山徳蔵著 佐野繁次郎装幀 
 有紀書房 1993年    
状態 並 
order number: 006-K002
price: sold out

天皇の料理番として有名な秋山徳蔵が、材料の選び方を中心にしてその材料に関する料理のコツを素人に向けに書いたものです。そして、曰く「料理のコツで最大のものは『注意』である」。装幀はご覧通り、真っ白な地に、佐野繁次郎による黒の手書き文字、実に明快で力強いものになっています。また、裏面には、シェフの素描が描かれています(本をクリック)。

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婦人画報 昭和36年6月号
  題字 佐野繁次郎  
状態 並
order number: 006-H016
price: sold out

佐野繁次郎が題字を描いた婦人画報。背表紙のパピリオ化粧品の広告の文字も、佐野本人によるものでしょう。
特集は、表紙を見れば一目瞭然ジューン・ブライドです。因みに、モデルは星ゆり子。森英恵が記事、デザインを担当しているページもあります。他の記事には、三島由紀夫による北杜夫の結婚式の模様の記事、どくとるまんぼう結婚記など。グラビアも広告も、当時のものが実に新鮮に見えます。

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続々こもんせんす
 江藤淳著 佐野繁次郎題字 
 文藝春秋 1977年 第三刷   
状態 ヤケ
order number: 006-H017
price: \800

佐野による題字は、いつものように大胆ではなく、「こもんせんす」の意味合いのように、良識的にまとまっています。しかし、ただ良識に固まったものではなく、ユーモアが滲みでているのが佐野らしいところでしょう。
江藤淳「こもんせんす」シリーズの第三弾!ロッキード事件で揺れ動いた頃のものです。
           

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  007 続佐野繁次郎の装幀本